ワキガのニオイを抑えるのもマナーの一つですが、脇毛の処理をすることも大切です。
脇毛の自己処理として、カミソリでの剃毛を選んでいる方も多いのではないでしょうか?
手軽にできるカミソリでの剃毛ですが、実はあまりオススメできません。
カミソリで剃毛することによって、ワキガのニオイを強くしたり、皮膚トラブルを起こしてしまうことがあるんです。カミソリでの剃毛がオススメできない理由についてご紹介します。
1.カミソリで肌を傷つけてしまう
カミソリでの剃毛は直接刃が肌に触れてしまうため、皮膚を傷つけてしまう恐れがあります。血が出なくても、小さな切り傷ができている場合もありますよ。
そこから細菌やウイルスなどが侵入してしまうと、皮膚感染症を起こしてしまうことに。皮膚感染症を起こすと雑菌も増えてしまいます。ワキガのニオイはアポクリン腺から出る汗が雑菌に分解されることで発生するため、雑菌が多いとワキガのニオイも強くなってしまうことに。
皮膚感染症の治療をする場合、塗り薬を塗ったり、ガーゼで保護したりしないといけなくなるため、脇がいつもより蒸れやすくなってしまう恐れも。
脇が蒸れることで、ワキガのニオイも強くなってしまいます。皮膚が健康に戻るまで、脇を石鹸で洗ったり、デオドランドクリームなどを使用できなくなってしまいます。
ワキガの人にとって、デオドランドクリームなどを使用できなくなるのは辛いですね。脇の皮膚を傷つけないように心がけないといけません。
2.皮膚のターンオーバーが乱れる
皮膚には、ターンオーバー機能というものがあります。これは、古い角質が自然に剥がれ落ち、新しい皮膚に生まれかわっていくというもの。
カミソリで剃毛するとカミソリの刃が皮膚をこすってしまうため、脇毛だけでなく皮膚表面にある角質まで削り取ってしまいます。
そのため、皮膚のバリア機能が低下してしまうことに。皮膚のバリア機能が低下すると、いつまでも古い角質が皮膚に残ってしまいます。
古い角質は、雑菌の大好物。古い角質が多くあると、雑菌が繁殖してしまいます。ワキガのニオイは、アポクリン腺から出た汗が雑菌に分解されることでニオイを発するので、雑菌が多くいるとニオイも強くなってしまいますよ。
古い角質が多いと、毛穴につまりやすくなります。アポクリン腺は毛穴に繋がっているため、毛穴がつまってしまうとアポクリン腺からの汗をうまく排出できなくなってしまいます。
毛穴の中で雑菌がアポクリン腺から出た汗を分解すると、ワキガのニオイが強くなってしまうことも。毛穴がつまっているのを放置すると、毛穴のつまりが酸化して黒くなり、黒いブツブツ毛穴になってしまうこともあります。
見た目的にもよくないですね。一度黒いブツブツ毛穴になってしまうと、元に戻すのに時間がかかってしまいますよ。
3.皮膚のバリア機能が低下する
カミソリで剃毛すると、その刺激が皮膚へのダメージとなってしまうため、皮膚のバリア機能が低下してしまいます。
バリア機能の低下した皮膚は、外部からのダメージに弱い状態になってしまいますよ。そのため、脇がこすれたりなど普段なら何ともないような刺激にも過敏に反応してしまい、皮膚が赤くなったり、痛くなったりすることになります。
デオドランドクリームなどの刺激にも弱くなってしまうので、いつも使用しているデオドランドクリームがしみたり、かぶれたりということも。皮膚のバリア機能が正常に戻るまで、デオドランドクリームを使用できなくなってしまいます。
皮膚のバリア機能には、皮膚にある水分を皮膚に閉じ込めて、逃がさないようにするという働きもあります。そのため皮膚のバリア機能が低下すると、皮膚の水分が失われ、皮膚が乾燥してしまうことに。
皮膚が乾燥すると、皮膚が皮膚内にある水分を守ろうとして、皮膚表面にある角質を厚くします。角質が厚くなると、皮膚が固くゴワゴワするように。
角質が増えると雑菌も増えてしまうので、ワキガのニオイが強くなってしまう心配もあります。乾燥することで、皮膚が粉をふいたり、かゆみを起こしたりという皮膚トラブルが起こることも。
乾燥すると、さらに刺激に弱い状態になってしまいますよ。
4.色素沈着する
カミソリで剃毛すると、皮膚が色素沈着を起こしてしまうことがあります。これは、皮膚の防御反応によるもの。
皮膚は刺激を受けると、皮膚を刺激から守るため、メラニン色素を増やすという働きがあります。メラニン色素はシミなど色素沈着の原因となる成分なため、メラニン色素の増えた脇は色素沈着することになりますよ。
脇が茶色っぽくなったり、黒ずんだりしてしまいます。脇の色素沈着を防ぐためには、皮膚に刺激を与えないことが大切。カミソリでの剃毛は、皮膚へのダメージが大きいので強い刺激を与えてしまいます。
カミソリで剃毛すると皮膚のターンオーバーも乱れてしまい新しい皮膚に生まれ変わることができないため、ますます改善しにくくなってしまいます。
一度色素沈着してしまうと、改善するのは大変。美白効果のある化粧品などでケアしたり、皮膚科で治療しないといけなくなってしまいます。
5.毛嚢炎になる
カミソリで剃毛することによって皮膚がダメージを受け、毛嚢炎になることがあります。毛嚢炎になると、毛穴の部分に小さな赤いブツブツができたり、白い膿をもったブツブツができたりします。
症状が悪化すると炎症がひどくなり、痛みや熱感をともなうことも。カミソリによって皮膚に傷がつき、そこから黄色ブドウ球菌などの常在菌が感染することで毛嚢炎となってしまいます。
毛嚢炎になると、治るまでに数日かかることも。症状が酷い場合、皮膚科での治療が必要になることもあります。
しっかり治しておかないと、毛嚢炎の跡が色素沈着として残ってしまったり、毛穴が広がってしまうなどのトラブルも起こりますよ。デオドランドクリームは刺激となってしまうので、毛嚢炎が治るまで使用できなくなる場合もあります。
6.埋没毛ができる
皮膚の中に毛が埋もれてしまう、埋没毛ができることも。カミソリによる剃毛で毛穴部分がダメージを受けると、毛穴部分が炎症を起こしてしまい、毛穴を塞いでしまうことがあります。
ダメージによって皮膚のバリア機能やターンオーバー機能が低下することで、毛穴がつまってしまうことも。
毛穴の出口が塞がれてしまうと毛は皮膚表面に出ることができず、皮膚の中で生えることになります。これが埋没毛の正体です。
皮膚の中で生えている埋没毛は、黒いブツブツに見えてしまいます。これが成長すると、皮膚の中で長くなったりとぐろを巻いてしまうことも。埋没毛を取り除こうとしても、皮膚の中に埋まっているため触れることができません。
埋没毛を取り除くには、皮膚表面を破いて取り出すことになってしまいます。埋没毛を無理に取ろうとすると、皮膚がさらにダメージを受けてしまい、炎症を起こして色素沈着となってしまうことも。
傷口から細菌などにも感染しやすくなってしまいます。放置していると皮膚のターンオーバーによって自然に出てくると言われていますが、カミソリによって皮膚のターンオーバー機能が低下していると、埋没毛が治るのにも時間がかかってしまいますよ。
埋没毛は見た目にも悪いので、そのままにしておくのは気になりますね。